恋愛一年生さまっ!〜甘〜い、ランドセルと授業中!?〜

「先輩、腕……離して下さい」



そう冷静に言って、先輩を真剣に見る。

だけど先輩は、あたしの腕を離そうとはせず

あたしに予想外のことをする。



「………駄目だよ」



そう言って、繋がれる………手。


交わる、手。




でも………、純ちゃんみたいな感じとは違くて。




「………っ。」



あたしは押し黙ってしまう。



「だってこうでもしなくちゃ

ちえりちゃん、どっか行っちゃうでしょ?」



この時……先輩は、いつものあの癒される笑顔ではなく


どこか何かを求めてる、そんな意地の悪い笑顔を浮かべてたんだ………




その笑顔があまりにも魅力的で。


ふわっと揺れる、茶色の地毛の髪。



あたしは硬直したように、先輩に目が釘づけになってしまっていた。