恭二と二人で色々なところを見て回り、無事(?)文化祭一日目を終えた。



「恭二、モテすぎ。一緒に行くんじゃなかった」



女が、わらわら寄ってくるし、睨みつけられるし、陰口たたかれるし……悲惨過ぎる。



「何言ってんの!恭二くんと回ったなんて羨ましすぎ!」



何を言っているんだとほのかに視線を送りつつ、千夏ちゃんを見れば彼女もまた首を傾げていた。


うん、だよね。


一人で納得していたら隣でほのかがギャーギャー騒ぎ始めたので、ほっとくことにした。


それより…。



「ねー、みんな!」



私は明日の計画についてみんなに話す。


すると満場一致で私の案を受け入れてくれた。


解散したところで千夏ちゃんが、おずおずと話し掛けてきた。



「奈緒ちゃん……」


「ん?」


「あのね、明日……」



何かを言いかけて俯いてしまった。



「やっぱり何でもない」



そ?と首を傾げて話を終わらせてしまったのが仇になった。


次の日、ちゃんと聞いておくべきだったと後悔したのだ。