「どうした男子!」


「え……いや、その」



男子の中心的な存在の男の子、その名も颯太くん。


彼はホストの格好をしていた。


はっきり言って、ちょー可愛い。



「ねー、颯太くん」



じりじりと迫る私に男子達は後退りする。


いやいや、まじで勘弁してくれ。



「颯太くん。男のロマンじゃないのか?」


「へ?」


「ロマンなんだろ?」


「え?」


「ロマンって言ってたじゃん」


「お、おう」


「ロマンを奪われていいのか?お前達」


『は?』


「見てみろ」



そう言って私は扉を指差した。


他のクラスの男子が、わらわらと集まって来ていた。



「ロマンを……自分のクラスの女子を他の男子に喰われていいのか?」


「喰わ…って、お前……」


「いいのか?」


「う、」


「いいのか?」


「……ない」


「聞こえなーい」


「よくないっ!」


「お前らは?」


『よくなーい!』


「よしっ!守れ」


『おー!!』



馬鹿だな。


うん、馬鹿だ。