そして案の定。



女子『絶対着ない!』


男子『いーやーだー』



女子VS男子の戦いが繰り広げられていた。



「絶対、着ないから!」


「何でだよ!着ろよ!」


「はー?こんなの着れるわけないでしょっ!」



一人の女子が短すぎる看護婦のスカートを投げつけた。



「こらっ!投げんな!勿体ねーだろ」


「何がよ!?」


「いーから、四の五の言わず着ろよ!」


「こんなの着たら私達、変態扱いされちゃうわよ!」


「しねーよ!むしろ大歓迎だよ!」


「それは、あんた達だけでしょ!」


「いーじゃねーかよ!男のロマンだ!」



ロマンって君……。


私はというと男子の必死さに呆れて隅の方で傍観していた。


口論がヒートアップしていき話が逸れそうになった時、私はようやく口を開いた。



「わかった」


『へ?』



男女揃って私の方へ顔を向けた。



「ちょっと奈緒!どーいうこと!?」



率先して口論していたほのかが、まだ熱が冷めないのか荒々しく言った。



「女子の皆さん、ちょっとこっち来て」



私は女子を隅に呼び、突如舞い降りてきた考えを話した。



「いいじゃんそれ!」



ほのかは、いち早く賛成してくれた。


みんなの顔にも安堵の笑みが浮かぶ。


私は頷いて男子に向き直った。



「そー言う訳で、元々案にあったメイド服は着るけど他は着ないことになりました」


「はー?なんだよ、それー」



どうやら男子は納得しないようだ。



「その代わり他の子達は、ある格好をするから楽しみにしててよ。それと男子は……」



クラスの皆が、どんな格好をするのかは当日でのお楽しみ。