「そーいえば泉さんって、お仕事何してるんですか?」



今更ですけど。



「何だと思う?」



グラスに口を付けながら悪戯っぽく目を笑わせている。


んー、そう聞かれると悩む。


サラリーマン……じゃないよね。スーツ姿はカッコイイと思うがパソコン、カタカタやってるイメージはない。


そーいえば逞さんは、いつもスーツだけどサラリーマンなのか?



「わかんない?」


「んー、先生とか?」



いやー、泉さんが先生だったら女の子大騒ぎか。


考え直していたから泉さんが一瞬目を見開いたのに気付かなかった。



「あ」


「え?」


「忘れてた」



私は手をパチンと打って立ち上がりソファーに置いてあった小さい紙袋を掴み泉さんに手渡した。



「え?これ……」



目を点にして紙袋を凝視した泉さん。



「メリークリスマスとハッピーバースデーです」


「何で……」


「逞さんが教えてくれました」


「そっか、ありがとう」



そう言って私に顔を向けた泉さんの笑顔は鼻血が出そうなぐらいヤバかったです。