「れ、蓮さん?」


「奈緒ちゃん、良いんだよ」



顔を引きつらせたら朱吏さんにポンッと肩を叩かれた。



「ほのかちゃんも奈緒ちゃんも、ちーちゃんの大切な友達だからね。チームを動かすのは当たり前だよ」


「そーだそーだ。気にすんな神山」


「いーなー、俺もツーリングしてぇ」



朱吏さん、颯太くん、幸大くん……蓮さん。



「ありがとうございます」



私は深々と頭を下げた。


だって、だって、だってね。笑っちゃいそうだったんだもん。


私、あの子の友達なんかじゃないのに。


私はあの子のこと大嫌いなのに。


ばーか。


こんな自分が大嫌い。


泉さん。


こんな感情を持ってる私を、どう思いますか?