バカじゃないの?


何が楽しいの?


私は虚しいだけだよ。


ねぇ、笑うの疲れたんだけど。



「奈緒ー!」



馴れ馴れしく名前呼んでんじゃねーよ。



「颯太君」


「ん?どうしたー?」



うん、君の笑顔はヤバイぐらい可愛いんだけどね。



「ごめん、そろそろ時間」


「まじ?」



ショックて顔が更に可愛いくて小さく吹いた。



「うん、先に帰るね」


「送らなくて平気か?」


「大丈夫。私なんか襲う変人は、そーいないから」


「そだな!」



え、ひどくない?



「じゃーね」


「おう、気をつけてなー」



私は颯太君とその他クラスメートに手を振りカラオケから脱出した。


仰いだ空は暗かった。