またまた、あの感情を無かったことにした私。


でも、すっかり行く気が失せてしまった。


どうやって断ろうかなーって考えていると、いつの間にやらクラスの半数以上が颯太の周りにいた。


わぉ、更に断りずらくなったよ。



「神山行くぞー」


「あー……」



やんわり断ろうとしたらポッケの携帯が震えた。


「もしもーし」


「奈緒ちゃん」


「……ッ」



胸が高鳴る。


あー、やばい。涙でそう。


聞きたかった。ずっと聞きたかった。



「泉さん」



私は電話を切ると颯太君達の集団に付いて行った。