バンッ 正之助は肩で息をしている。 走って… 「白之助……やはり…」 正之助は怒りで小刻みに震えていた。 「正之助…まだこのような弱きおなごを落とせていなかったのじゃな!」 白之助は馬鹿にしたように笑った。 「黙れ!そなたになどねこはやらぬ!」 正之助は刀をもっていた。 「ねこ……大丈夫か…」 「…………」 わたしはうなだれていた。