夕方になった。
暑さが少し涼しくなった。

「正之助!正之助!」

「なんだ。騒がしいぞ」

「いまメロン、隣のおばさんからもらっちゃった!」

正之助は首をかしげた。


「メロン………?」

「ん~まあおいしいのよ!切るから食べましょ」


わたしはメロンが大好きだ。



「……しばらくみせてもらってたよ。正之助……寺子屋一番のモテ男が夢中になるおなご………ああ確かに可愛らしい娘だ」


「うるさい。寺子屋一番の女ったらしめ……あやつに手を出したらわしが許さぬ」