「これはわたしが小学生のときに使ってたやつよ」

『ひらがなれんしゅうちょう』と印刷された文字の下に
幼い字でわたしの名前がかいてある。

「なんだこれは・・これはそなたの字か!
ぶははははははは!」

「わ・・笑わないでよ!
あんたが現代の字を学びたいとかいうから・・」

「すまぬすまぬ・・ははは」

まだ笑ってる・・

「もうこれ以上は手伝わないから!」


正之助はくすりと笑って練習帳を受け取った。