やっと、自己紹介も終わり、
教科書が配られた。

一クラス32人しかいてない教室・・

教科書をもらい一人ワクワクしていた。

隣に座ってるのは、少し小太りの男子。



「おい!!お前、本読めるんか?」
と言って、


ニヤニヤしながら言ってきた。

「読めるよ!!」と、言ったが、

その隣の太り気味の男子は、

  「うそつき!!」 

と、言って、席から立ち、それからはクラス全員で


”うそつき”の 大合唱・・・と、その時・・・


「あんた、やぱっり うそつきやってんなぁ~」と


低い声で言ってきた・・・


”ひろ子ちゃんだった”  あの、ピアノ事件の奴・・・



「ハイ!静かに!! 友達にうそつきなんて言わない!金さんは、
ちゃんと本は、読めます。ハイ、皆席に着きなさい」

”良かった、先生の助け船・・・”


その時の ひろ子の目は、凄い視線で私を睨んでいた。