突然、後ろから声がした。

『あんたぁ~~何触ってんのよ!!!』
   

『そうやぁ! そうやぁ!』
  

『あんたが、触れるもんとちゃうで! 
どきぃ~や!!』


その声の人物は、いつもピアノを占領してる
     ひろ子ちゃんだった・・・



『だって、誰もいてなっかたし、
私が先やったもん、順番こっこにしよぅ』
と、言って
ピアノ盤に手をのせ離れなかった・・・


『アホかぁ~~~ 
あんた弾かれへんやん!』


『ほんまやぁ~~ 弾かれへんくせに、
そこどきぃ~やぁ~』


と、いつもひろ子にくっついてる


金魚のフン達も、一緒に合唱した。


『嫌ぁぁぁぁぁ~~』


と、突然・・・


『バッタンッ!!』



『イタァッッッーーーーー!!』



”おいおい!!何すんねん!
痛いやないか・・・ボケッ!!”
と今なら、言える・・・


痛さのあまりうずくまってる間に、
周りには、誰もいなっかた。
気がつくと、左手の中指が、 
真紫に変色していた。



これを、ピアノ事件と命名した。。。。


5歳の出来事・・・