小学三年生に上がりたての春。


初めてのクラス替え。

初めての“中学年”の称号。

教室も一階から二階に。

名札も漢字で書かれている。

担任の先生も新しくなる。

そして目が悪い私は、この春に初めて眼鏡を買ってもらった。



すべてが新鮮。



入学したての時より少し大きくなり、そしてまた、一つ先輩になった。
授業内容も変わり、授業時間も変わり、給食も少しだけ量が増える。



クラスの約半分は去年まであまり交流のなかった隣のクラスの人。
始業式が終わり教室に戻って、新しい担任の先生の指示に従って自分の出席番号の書かれた席に座る。


ふと隣を見ると、出席番号が同じ男の子。


男子と女子で出席番号を分けるので、自然、机が繋がっている隣の席の人は同じ番号同士になる。