別れ間際、彼の方が悪いのは当たり前だったのにどうしても自分を肯定してしまうらしく、ホントに巧妙な嘘を並べるばっかりだった…
だけど病気に気づかない私はそれでも人の気持ちを汲むのがうますぎて、彼の思考回路の事がわかっていた。
だから好きになっただけかもしれない。

でも、彼の妄想は果てしなくてどこまでが現実でどこまでが空想なのかの線引きさえ、遠くにいるあたしはわかんなかった。だけど、何故か乱暴な言葉の端々に優しさがあったりしたから彼も普通の人間なんだってことが自覚できた。

自分が出来なかった事をあたしに浴びせる。その度に傷ついてだけど何故か離れていけなくてあたしまで壊れそうになっていた。