ひかりはふと街中に
立てられている時計を見た。


時刻は7時59分。
チャイムが鳴るまであと1分。
大変だ。


普段行くときはここから学校まで2分。
つまり全力で走れば1分。
時間内に門をくぐることが可能だ。


そう考えたひかりは迷わず猛ダッシュ。
力の限り全力で走り出す。


「キャー!ひかり速すぎ!危ないって!」


キーホルダーとしてランドセルについている
セイラは落ちないように必死に
ランドセルを掴む。


「セイラもう少しだから頑張ってっ」


あとは真っ直ぐ学校に向かうだけ。
これなら大丈夫だ。

安心した。







すると横から誰かが走ってきた。

「うわぁぁぁ!!?」


そしてぶつかった。
相手も走って来たのでかなり吹き飛ばされた。
全身痛い。


「痛ったぁい……」


ちなみにぶつかった相手は
ランドセルを背負っている女の子だった。
どうやら彼女もひかりと同様
遅刻寸前で急いでいたみたいだ。