セイラと女王様は城に戻った。
本当に最悪な出来事だった。

国は破壊寸前だし
セイラは体が小さくなってしまったし。


セイラは椅子の上で
ずっと泣いていた。

「うぅっ…うぅっ…」

これには女王様もタジタジ。
翡翠すら呪いの解き方も知らない。
解決策が見つからない。

「ヤダよ こんな姿!
 何これ羽が生えている!?」

セイラの背中には透明な羽が生えていた。
まるで妖精だ。
いや、妖精にしか見えない。


城内が静まりかえった。
これからどうすればいいのか
みんなは思った。



その沈黙を破ったのは
女王様だった。

「そうだわ!」

女王様が何か思いついたようだ。


「セイラ、私こんな噂を聞いたことがあるの

 伝説の戦士の話。
 特殊な力を持つ女の子が
 変身して様々な悪魔をやっつけるの

 セイラ、あなたには地球に行ってもらうわ。
 そこで戦士を探してきて。
 
 アイツらも地球に侵略するはずだから
 その子たちにアイツらを倒してもらう

 いつかセイラの呪いも解ける
 きっかけが分かるだろうし、
 このクリスタルシティも
 救ってくれると思うの」


「伝説の…戦士?」

セイラには半信半疑だったが
自分の体もこの国を救ってくれる
可能性があるなら…

嘘じゃなくても探してみたい。

「分かった!」

セイラは伝説の戦士を探すことを決意したのであった。