…ごめん!忘れた!」

「えっーーー!?」


ひかりはあの人の正体が誰なのか
知りたくて凄く期待していたのだが。

まさかのパターンでひかりはショックを受けた。


「とりあえず強い人だから!
 あの人に対抗するのは
 私たちじゃ厳しいと思って。
 優勝は諦めかけてるんだ。
 
 だから一度も試合に出たことがない
 ひかりを出してあげようかなって。
 可愛そうだし。」


ここまで来てまさかの諦め。
せっかく決勝まで行ったのだから
本気で突っ走って目標まで達成したい。

けど「あの人」がそこまで強いのなら
みんな構わないってことだろう。

ひかりを入れたということは
本当にみんなどうでもいいかなって
思っているのかもしれない。



ひかりは試合に出られたことは
嬉しいが、何だか心のどこかが
寂しい感じがした。