「戦士なのに運動音痴ってありえる?」

陰に隠れているセイラにバカにされる。


「うっさい!
 だいだいここまで来れたのも
 みんなのおかげだからね!
 私なんかがいたら1試合目から
 ボロ負けだよ」


このクラスで試合に出ていないのは
ひかりただ一人だけなので
彼女はかなり疎遠感を抱いていた。

だからみんなと一つになって
喜びを分かち合いたいのだ。

かと言ってここで出たいというと
みんなの足を引っ張ることになるだろう。

しかも次は決勝戦だから
みんな優勝を目指している。

ひかりがいるとみんなはやる気をなくすし
優勝の座を取れないと考えたのだ。


だから彼女はこのまま補欠のままで
いいやと思っていた。




が…。

「ひかり報告っ」

クラスの一人がひかりに近づいてきた。

「次の決勝戦なんだけど…


 ひかりも試合に出ることになったから」


「はい??」