だけど会話の中で彼女の名前を
挙げたことはある。


それは放課後の事だった。


校舎の人気のない場所で
ななこ、李音、あきらも呼んで
戦士同士の会議を行った。


もちろん話題は平岸小梅のことである。

ひかり
「昨日会ったあの子が戦士候補だったの。
 昨日みんな見たと思うけど、彼女
 戦士として選ばれたんだけど
 一回拒否しちゃったじゃん……。

 なんとかして彼女を説得させたい
 んだけど……」


ひかりがそう言うと、みんなが静まり返る。
前もこんなことがあった気がする。


そしてやはり一番最初に口を出したのは
李音だった。

李音
「私はパスしてほしい。
 あんな子が仲間になるとか正直無理。
 ただでさえ私たちのこと警戒してるでしょ。
 自分しか見ていない感じがして。
 
 前にも言ったけど、ジュエル戦士って
 只事じゃないんだし。

 本当にやりたくないなら
 個人的にはそうしてほしい」


さすが最年長。
戦士歴は彼女の方が後だが
意見がしっかりしている。

これを聞いてひかりも
何も言えなかった。


確かに一理あるなと思った。