でも学校に行くしかない。

いつも通りに教室に入る。


「おはよーひかり」

「ひかりおはよー」


クラスメートから微笑ましい挨拶。
日常のことだ。

教室内を見ていると
平岸小梅の姿があった。


彼女は自分の机にじっと座って
読書をしている。


以前のようにクラスメートには
囲まれてはいない。

と言っても誰も彼女の近くに
近寄ることはない。


昨日の今日だからもうみんなは
危機感を持っているだろう。

せっかくの新しい仲間なのに
ここまで疎遠なのは珍しいかもしれない。


本当はひかりも彼女と話がしたい。


しかしココで話すとクラスのみんなに
注目されてしまうし、怒られてしまう
かもしれない。

学校内では彼女には全く触れないようにした。