「ふぅん。 甘く抱いてやろうか……

じゃぁ、賭けをしよう」



「賭け……?」


呆れた。

そう内心で秘めながらも、うちは閉じた眼を開いてみせた。


「……いい子だ。
そうだな、簡単に言うと“ゲーム”に近い」


そう言った先生の表情は無表情だった。



……冷酷だとも言おうか。


「別にやっても良いですけど。

……負けたら?」


そう、そこが問題なのだ。

別に本心を知るためにふしだらな行為をするにあたっても。


負けた後がどうなるか知らなくては……
こちらも考えようによっては不利。


「さすが。 真面目ちゃんとしてやっている女。

賢いな………」


先生は驚いたように眼を見開かせた。

そして、しばらく考え込み、考えがまとまったらしく……あたしの方をみた。


−−−ギシ…ッ


ベットが軋む音。


多分、この男があたしに近づいてきたからだろう。


近づいていた距離は、下手すりゃ……軽いキスができるくらいまで。


………まぁ、今はそんなのどーでも良いが。


「負けたら、お前に言うことを聞いて貰う」




「その、願いは?」