水色の世界



その日も

学校への道を歩きながら、

遠くから

背中から

振り返る者もいる。

あたしを見て囁く。

その言葉。



"――…子"



あの日を思い起こすその言葉を

あたしの耳は勝手にシャットアウトする。



だけど何故かその日は

そんな視線から逃げるように

学校への道を避けていた。