僕は、藍ちゃんを見送ると、電車に乗り、家に帰った。


家の廊下を歩きながら鍵を出す。


ドアの前で鍵を鍵穴に入れて回す。

ガチャンと音がすると鍵を抜きドアを開ける



……はずだけど…


ドアはゴン!と音をたてて開かなかった。


そういえば…
僕は自分の部屋の窓をみた。

やっぱり明かりがついてる…



僕は再び鍵を開け勢いよく入った。


「トオ!」


「あ…おかえりぃ…」

少し苦笑いで右手をヒラヒラ振るトオが部屋にいた。


「気を利かせて帰るって言ってなかった?」

「何となく1人で帰ってくるかと思って…」


「まったく…で?泊まっていくのか?」


「うん。よろしくおねがいします。」


トオは深々とお辞儀した。




僕の一日はこうして幕を閉じたのだった。