僕が階段をそっと降りると、タケはそれに気がついて、うなずきながら、藍ちゃんからそっと離れた。 うずくまる藍ちゃんに一歩づつ、ゆっくりと近付く。 藍ちゃんが、ハッとして上を向く。 その藍ちゃんの顔が見えるかどうかのところで 僕は藍ちゃんを抱き締めた。 しばらく、お互いに何も言わないまま抱き合った。 全身の力を込めて抱き締めた。