前に駆けていく貴方が、振り返る事はできないから。

当たり前のことを胸痛く受け止めるから。



『こりゃ困ったね~。
馬が電車に恋しちゃうってやつ?』

「どんな例えだよ、西斗」

俺は、部屋鍵閉めたことをもう一度確認してから息をついた。