(考えすぎって…)

早く気づけって言ったのは舞たちの方なのに、矛盾してるよ…。


少し呆れながらも、ぼーっとしていた私のことを気遣って言ってくれたことが嬉しくて口元が緩んだ。


…たしかに考えすぎはよくないよね。
自然体でいればきっと分かるはずなんだから…。


頭の中がすっきりとしたところで机の上に目をやると、
今日の作業の中で最も面倒くさい冊子作りのためのプリントが山のように存在している。

「…終わるかな?」

教室にはオレンジ色の光が差し込み、みんな早く帰りたい一心で黙々と作業をすすめている。


その静けさがとても心地よくて…

(…寝そう…)

ここ数日間の疲れからの眠気で、気が遠くなりそうなのをこらえながら、
私は軽く頬を叩き、気合を入れた。


「…よしっ。さっさと終わらせよ。」