チラッと相川くんを見ると、前の席の男子と笑いながらしゃべっていた。

送ってもらえるのは凄く嬉しい…けど…

もう一度相川くんを見ると、ちょうど目が合い、にっこりと笑ってくれた。
その瞬間、胸が大きく音をたてる。


…ダメ!顔見ただけでドキドキするのに、一緒に帰ったら心臓もたないよ!

赤くなった頬をおさえながらうつむく。

早く仕事を終わらせたらひとりで帰れるけど、難しいだろうな…。

もちろん、みんなでクラスの準備をする時間だってある。
でも時間内に終わることはほとんどなくて、みんな部活をやっていない人に任せて行ってしまう。

…それに、送ってもらうとなったら、相川くんにも私がいる時間までいてもらうことになる。


相川くんは基本、会議とみんなより少し少ない仕事を終えたら帰れるはず。

相川くんの仕事を少なくしたのはリーダーも兼ねている相川くんの負担を少しでも減らすため。


…そんな大変な相川くんに家まで送ってもらうなんて負担かけるからダメだよ…。


どうしようか悩んでいると、突然舞に肩を軽く叩かれた。