「…これは早く行かないと怒られそうだね。」

「でもちゃんと両想いになったんだから絶交はされないはず…。」


苦笑しながら言う秋くん。
つられて私も笑う。

「秋くんといたらずっと笑っていられるね。」


秋くんが笑ってくれると、私も嬉しくなるし、楽しくなる。
私がそう言うと秋くんは優しく笑ってくれた。


「渚の笑顔が見れるなら、俺ずっと笑ってあげられるよ。」


自信ありげにそう言うと、突然ケータイが鳴り響いた。
それは何通目になるかわからない和樹からで。


二人で顔を見合わせた。


「…行こっか、渚。」

差し出された大きな手。
その先には甘い笑みを浮かべた私の大好きな人。


「…うんっ」


私たちはしっかりと手を繋いで屋上を出た。



―――これからも甘い笑顔をずっと君に


       ~fin~