甘い笑顔のキミ

「……よかった…。」

相川くんは安心したのか、

抱きしめる腕をおろし、床にしゃがんだ。

……もうちょっと、抱きしめててほしかったな…。

少し残念に思いながらも相川くん同様、しゃがみこむ。

「ごめん…俺、余裕ない…。返事、先延ばしにしたの自分なのに…今すぐ返事ほしくなるんだ……。」

「相川くん…。」

「田中と喋ってるの見ただけで不安になって…ばかみたいだね…。」

「……っ、そんなことない!」


おもわず叫ぶと、相川くんは驚いた表情で私を見た。

「相川くんは…いつも明るく話しかけてくれて、困ってるときは助けてくれて……すごく嬉しかった。」


緊張して話せないときもちゃんと待ってくれて、いつも笑っていてくれた。

「バカなんかじゃないよ…。相川くんの気持ち、嬉しいよ……。」