甘い笑顔のキミ

ドアの方を見ると誰かが立っていた。

逆光で表情は見えない。

隣で田中くんが「ヤバ…」と声を漏らした。

…なにがヤバイんだろ?


「…柏原が田中を呼んで来いって。」

「…相川くん?」

この声は相川くんだ…。

相川くんは私たちの所まで来ると、無言で田中くんに小さな紙切れを渡した。

隣から紙切れをのぞくと、

私が柏原くんに渡されたメモと同じ紙に、同じ字で


『おまえら付き合ってないんだな!
 
 間違ってごめんな☆』

と書かれていた。