ところ変わって、こちらは森永探偵事務所。



事務所では子豚とてぃーだの二人が、買い出しに出たシチローとひろきの帰りを待っていた。


「……遅いわっ!
シチローとひろきったら、一体何処で油売ってんのかしら!」


「コブちゃん……そんなにイライラしないで、ちょっと落ち着いて座ったら?」


子豚がイライラしている時は、大抵お腹が空いている時である。


スキヤキの具材の買い出しに出掛けたシチローとひろきの二人を、部屋中をグルグル歩き回りながら今か今かと待つ子豚。


そんなに歩き回っていたら、余計に腹が減るだろうと思うのだが、じっとしてはいられないのだろう。


テーブルの上には、既にコンロと鍋、そしてビールとグラスの用意も出来ており、二人が来ればすぐにでもパーティーが始められるようになっていた。


「もぅ~!二人共どこにいるのよっ!ケータイで聞いてみようかしら!」


子豚の空腹も我慢の限界に来たらしく、ケータイでシチローを呼び出そうとした、ちょうどその時だった。



「ただいま~~♪」


タイミング良く、ドアの外からシチロー達の声が聞こえた。