ラッカーエアラインの飛行機では散々な目にあったが、子豚救出の目標を掲げ、ともかく無事ブタリアの地へと辿り着く事に成功したシチロー、てぃーだ、ひろき、そしてイベリコの四人。



さて、一方ブタフィ親衛隊に捕らえられブタリアに連れて来られた子豚は今頃どうしているのだろう?



……その頃、子豚はブタリア宮殿の王家専用の特別室に居た。


あんな形で無理矢理ブタリアへとさらわれて来た子豚であるが、ブタフィ将軍側は子豚を次期王女最有力候補のイベリコだと完全に誤解している。


彼女が丁重な待遇を受けているのは、至極当然と言える。


但し、宮殿からは一歩も外へ出られず仲間もいない、籠の中の豚…いや、籠の中の鳥状態の子豚にとっては、この場所は退屈以外の何物でもなかった。


宮殿の窓枠に手をついて、遠く離れた異国の空をぼんやりとした表情で仰ぎながら、日本を想いポツリと呟く子豚……
















「……お寿司が食べたいわ…………」