基地からの報告にあった通り、輸送ヘリはアメリカ空軍のものである事がブタフィの目視でも確認出来た。
しかし、何故アメリカ軍が今この時期に領空侵犯を侵してまでブタリアへやって来たのか?
その理由も解らないまま、やがて、アメリカ空軍の輸送ヘリはブタフィと兵士達の見つめる中、堂々とその中心へと着陸して来た。
ヘリから最初に降りて来たのは、迷彩服の兵士達。
皆、肩には銃をぶら下げていたが、ブタフィ達を攻撃するそぶりは見せなかった。それよりは、後から降りて来るであろう人物を守るようにヘリの前に壁を作っているような動きをとっていた。
その奥からは一体どんな人物が出てくるのだろう?
ブタフィ達が固唾を飲んで見守る中、最後に姿を見せたのは………
(一体あの男は何者なのだ……?)
ブタフィには、その男に対する面識は全く無い。
しかし、チャリパイシリーズ愛読者の諸君にはよくお馴染みの顔である。
この場所には何とも不釣り合いなアルマーニのスーツを身に纏い、にこやかな笑顔で登場
して来たこの男こそ……
御存知、CIA日本支部のトップエージェント『ジョン・マンジーロ』その人であった。
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