「クソッ!結局、看守に怒られてスープの量減らされた!」


牢獄の環境改善を訴えるチャリパイの抗議デモも、看守の反感を買うだけで何の効果も無かった。


「私たち、これからどうなっちゃうのかしら……」


そう言って子豚が溜め息をひとつ吐くと、てぃーだが気になる事を言い始めた。


「ブタフィは『アタシ達の処刑を取り止める』と言ったけど、果たしてイベリコとの結婚が決まってからもその約束を守るかしら?」


「ちょっとティダ!変な事言わないでよ!約束は約束でしょ」


「いや、ティダの言う事も一理あるよ!アイツが約束を守るような奴には見えないしね……」


「何、シチローまで冷静に賛同してるのよ!だったら早くここ出なきゃヤバイでしょ!」


「だから、コブちゃんの超能力で……」


「もう無理よっ!スープの量減らされちゃったし!……大体、シチローがお皿なんか叩いて大騒ぎするから悪いのよ!」


「みんなで抗議しようって言ったのはコブちゃんだろ~が!」


「もぅ~~二人とも!ケンカするなら外でやってよ!」


「外に出られたら苦労しないわっ!」


劣悪な環境に、全員が苛立っていた。


それに……てぃーだが懸念していた、ブタフィの約束の反故の話。


これがまさに現実のものになりつつあった。



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