チャリパイの四人とロースは、お互いの軽い自己紹介を済ませた後に、しばらく話をしていたが……
「……つまり、イベリコはブタフィ将軍と結婚する事になってしまったという事か……」
チャリパイからこれまでのいきさつを聞いたロースは、ブタフィの卑怯なやり口に憤慨しながらも、それからイベリコを護ってやれなかった自分の不甲斐なさにすっかり意気消沈していた。
それは、ロースだけでなくチャリパイの四人も同じ心境であった。
「イベリコは、オイラ達の命を助ける為にブタフィとの婚姻承諾書にサインしたんだ……情けない話さ……」
シチローが自嘲気味に呟くと、いつも明るいひろきも悲しげに目を伏せた。
「イベリコ可哀想……」
そんなひろきの気持ちを気遣ってか、ロースがひとこと付け加えた。
「イベリコとは、そういう女性なんだよ……だからこそこの国は、彼女によって治められなければならない!」
てぃーだ、子豚、ひろきの三人の視線はシチローの方へと向いていた。
この最悪な状況を打破するようなアイデアを、シチローに求めていたのだろう。
「なんとかならないの?シチロー」
「う~~~ん……」
「てか、いつになったら出られるの?あたし達……」
「う~~~ん…………」
「新しい作戦とか無いの?」
「う~~~~~~ん………………………………
………………………………………………………………とりあえず寝る!
今日は疲れた………………」
「・・・・・・・・・」
さすがのシチローも、今回ばかりはお手上げという事か………
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