「過去に戻って未来を塗り替える、ということは一回だけと決まっているんです。」


「そんな…どうにかしてくれよ!!」


「できません。

大体、桂木さんが過去に行けたのも特例なんです。

今までにそんなことは、片手で足りるくらいしか起こっていませんから。」


「…くそっ…」


「………桂木さん、そろそろいかなければ…」


「はい…」

私がそう言うと大夢さんは再び指を鳴らした。



「…!!

波留…足…!!」

尚輝がそう言うから、私も自分の足を見る。


何も変わらないけど…


きっと尚輝には見えなくなっていっているんだろう。