大夢さんがパチンと指を鳴らす。 「……波留!!」 その途端、尚輝が私を抱きしめた。 「尚輝…」 大夢さんが私を見えるようにしてくれたんだ… 「俺のために死んだのか…?」 「…違うよ、尚輝を死なせたくなかっただけ。 私の自己満足」 「ふざけんなよ…」 尚輝が私から離れて大夢さんに 「…波留を生き返らせてくれ。 俺が死ぬから…」 そう言った―。