「どうしたのー?
高校どこ行ってるの?ってか今どこ住み?」

本当は県外、それが無理なら市外に出たかった。

でもやっぱり、高校生な私には難しい話で
やっとのことで実家から目の届く範囲での一人暮らしが許された。

「ひ、久しぶりだね……」

「何々、私の質問無視ですかい
あはは、アンタやっぱりいいキャラしてるよ」

「……」

「あっれ、どうかした?顔色超悪いよ?
具合悪いんじゃない!?」

「う、ん……そうかも」

優しいアナタが、大嫌い。
見たくもない。

罪悪感に押しつぶされそうになるから。

「うっそ大変じゃん!なんか引き留めてごめん!」

私はアナタに嘘を吐き続ける。

「じゃあバイバイ、お大事にね」

「うん……」

変わらない笑顔。
変わったのは私。

「あ、深歌(ミカ)……」

「うん?」

青田璃子は死んだんだから。

「……いや、なんでもない」