「こんにちは。
私、絵のコレクターをしている凱というものです。
主人様はいらっしゃいますか?」

私の視界が開ける頃には、もう彼は美術館員と話していた。


しばらく待っていると主人がやってくる。

「初めまして…」

自己紹介を済ませると、凱は話を切り出した。