「……私、此処で生涯暮らしたいんです。
でも結局、一人になってゆく。」

矛盾してますよね、と呟くと西斗は振り返った。

「悪いことではないよ」

「自分で決めたことなのに、揺らぐことがあるんです。」

昨日の旅を思い出した。

私の知らない世界は沢山ある。

この窓からも見えないような場所。