「お仕事、大変?」
「まあね。明日も出張だよ」

「充実してるように見えるわ」

男の人は地位が自信にもなるって聞いたことはあったけれど。

目前にすると現実を受け入れきれない自分がいた。

「遊んでた頃が懐かしいわね…」
「そうだなあ」

お互いの見つめているものが違っていたこと。
それだけが、過去と今に確実な線を引いていくように思えた。