「えな、これからどうするんだい?」

紅茶をはさみながらの時間はゆったりと流れる。
「親がくれた家を手放したくないの…それにこういう自由な生活は楽ね」

「君は都会でも楽しめるだろうに。本屋も沢山あるよ。
此処は別荘として残して置けばいいさ。そうすればいつでも来れる」

「そうね……。
でも私なんかには勿体ないわ」

羽矢君は自信に溢れているように見えた。