「もー!!!愛芽早く開けてよねー?(笑)」

「馬鹿かっ!(笑)こんな朝早くから迷惑考えろっての~」



そんな会話は日常茶飯事。

煙草買ってきてやってんだからいいでしょっと言わんばかりに即座に私の部屋にするりと入り込む莉夏はいつもの事だ。

おっきな私のお気に入りのキティのぬいぐるみを抱いて、



「はぁー…寒かった寒かった。愛芽ーライターわ?」

「そこにあるっしょ」

「あ、見えなかった。」

「灰皿もそこにある!」

「了解了解~」



二人してふぅーっと真っ白な煙を吐いて

寒いからエアコンの暖房ボタンをポチッ。



「あ、はいこれっ。どうせ愛芽ちゃんと食べたりしてなさそうだったから弁当作ってきたよん☆」



莉夏の料理の腕前は確か。

今はすっぴんで眉毛もなく金髪のロン毛の前髪を無造作にシュシュで縛って

上下灰色のスウェットに黒のダウン着てる姿はレディースなだけある。

ライブ一緒に行くときはまさにキャバ嬢。巻き下ろしにド派手な付け爪…

まぁ私も人のこと言えないけどね。



「ありがとっ!いただきまーすっ…うまっ!!!」



いきなり来たりとか多少うざいとこあるけど

やっぱり莉夏はいい人。

こんなに喋ったり馴れ合ったりするのが得意じゃないけど、なんだか莉夏は心を許せた。