私の大好きな香水の匂いに包まれて 今まで感じたことのない人の暖かみがそこにはあった… 腕はしっかりとしていととても強かった。 ―っん…。 体の感覚が戻ってきたのを感じ、ただあっついまま火照る体の感覚がある。 ふとココアのあのふわりとした甘い甘い香りが漂ってきた 時計のカチ…カチ…という秒針の進む音やさっきまではこぽこぽっとお湯が沸く音とか優しい音が耳に入ってくる。 優しい音、つまり私とは絶対に縁のない家庭的な音たち。 その音に私は自分の元へと戻った重たい体をゆっくりと起こした。