その日の夜はケータイを握ったまま寝ていた


先輩と夜中までメールをしていたから

先輩が近くにいてくれるような感じ

でも近くにはいない





先輩とたくさん話したい

どんな小さいことでもいいから教えて


先輩の色んな表情が見たい

笑顔だけじゃ物足りない
私だけに見せて


先輩の声を聞きたい

私の名前を優しく呼んで


先輩に触れたい

大きくてゴツゴツとした手を
さらさらそうな赤っぽい髪を
やわらかそうな日に焼けた頬を
直に感じさせて


先輩の全てがほしい



こんなに欲張りでわがままだと嫌われちゃう
って思うけどもう止められない