ソファに並んで座って
パスタを食べた
食事が届くまでの間は
翔はベッドに転がったまま
食事のメニューとは別の
数冊のファイルを順番に捲ってた
私は
途中からで
内容のわからない
テレビから流れる映画に夢中なふりをした
お互い
意識しすぎてよそよそしいのか
ほんとに私が嫌になるくらい
呆れちゃったのか
どっちかわかんなくて
話し掛けるのを躊躇う
無言のまま
食事を終えると
翔はそのままバスルームに消えた
翔がいなくなったことで
緊張の解けた部屋
はぁ っと大きな溜息が出た
翔が転がってたベッドに
同じように寝転がると
ローブが傷付いた皮膚に擦れて痛かったので
仰向けになり、膝を立てた
翔と同じように
数冊のファイルをお腹の上でペラペラと捲る
刺激的なファイル を
興味津々に読み耽た
『ほしいの?(笑)』
『はっ…ちがっ…///』
頭をタオルでガシガシ擦りながら
Tシャツにパンツ姿の翔が
私の横に座り
ファイルを覗き込む
『…人肌に近い……』
『読まなくていいからっ…///』
『“初心者向け”だって(笑)』
『いいから……///』
クスクス笑いながら
私からファイルを取り上げ
また捲る
『“こんなの”もあんだって…すっげーよな…』
翔の指差すトコロを見て見ぬフリ…
『…コの部分…どう使うんだろな…』
『はっ……///』
『…お前にもまだ
“恥じらい”があったか…』
刺激的なファイルで
羞恥心 を取り戻した夜