ラストイニング〜重ねるイニングの行く先〜

夕日がだいぶ傾いた頃、奈月が口を開いた。

「学校に…、泣いてくれる子、いるかな?」

「当然、いるさ。」

「そっか…、お兄ちゃんのクラスみたいにしちゃうんだ…。」

「そうだぞ。」

「…。ダメだよね…。」

「ああ。」