ラストイニング〜重ねるイニングの行く先〜

杉山は奈月の右手を掴んだまま、また布団に顔を埋め泣き声をあげ始めた。

「奈月ちゃんの誕生日、明日だったのにな……。約束守れないから、誕生日プレゼントして許して貰おうとしたのに……悔しいな…。すぎ…、頑張ったよ…。お前も奈月ちゃんも…。だから…さ…。」。

清水の言葉にも杉山は反応しなかった。

杉山の泣き声だけが病室に響いていた。