ラストイニング〜重ねるイニングの行く先〜

「1週間前は降るって言ってたけど…。結局、昨日くらいから晴れに変わったよね。」。

前田は正常に点滴が落ちているのを確認した後、

「とにかく、暖かくして行くんだよ。」。

と、病室を出て行った。

「会えるといいな…。」。

窓の外を見つめる奈月が呟いた。

冬にしては風も無く、病院暮らしの奈月が外出するには、恵まれた天候といえる日だった。